Helios 44-2の後玉レンズ分解クリーニングやってみた
オルレンカフェ店長です。
Helios 44-2 58mm/F2ですが、また貴重な初期のモデルを手に入れられました。
おお、これはなかなか状態が良い。良いものを入手したな。ふふふ。と思い検品していた矢先のこと。
ん?後玉に毛が付いている・・・よし、ブロワーで飛ばそう。
ところが、ブロワーでシュポシュポしても毛が飛ばない。飛ばないどころか風になびかない。よく見ると、ウオオ!レンズ内に入ってるじゃないですか!ということになりました。
そんなわけで、今回は通常のクリーニングに加えて、後玉内部のこの毛を取っていきたいと、思いまーす。
がっつり毛が見える・・・
ミッション
・Helios 44-2 58mm/F2の内部にある毛を除去しろ!
方法としては、分解しか選択肢ありませんね。この方法はレンズの後玉のクリーニングにも役立つことになるかと思いますので参考になればと思います。
まずは分解せずに済むところを丁寧にクリーニングしていきます。古いレンズなので、鏡胴やレンズにも大抵汚れや異物の付着などがあります。これをクリーニングしてあげるだけで、見違えるほどになる場合もありますね。
Helios 44-2 58mm/F2の後玉クリーニングに必要なもの
使用するものの準備
ボクはほぼ全ての道具をAmazonで揃えました。オルレンカフェはAmazonに支えられていると言っても過言ではありませんね。
・シルボン紙
傷の不安なレンズ面も拭ける、レーヨン素材の柔らかく拭き取りの良いクリーニングペーパーです。ボクのクリーニングに必須ですね。
・無水エタノール
近所のドラッグストアにも売っていて値段も安く簡単に入手できますが、レンズのクリーニングに大変役立ちます。簡単なメンテナンスならこれで必要十分です。
・ハンドラップ
無水エタノールを入れておく容器です。ビー玉は中のエタノールのかさ上げ用で入れておいた方が良いですね。少量を効率よく使えるようになります。ビー玉は100円ショップで買ってきました。上の皿を押すと、中のエタノールが少しだけ押し上げられて出てきます。とても便利。
・ブロワー
レンズのホコリを飛ばすのに使用します。ホコリが付いたまま、シルボン紙で拭くとレンズに傷がつく恐れがありますのでブロワーでマメに除去してください。カメラを趣味にしていれば1つはあった方がいいです。
・ニトリルゴム手袋
無水エタノールなどの薬品から手を保護してくれると共に、手の油分がレンズに付着するのを防いでくれます。レンズのメンテナンス意外にも、家の掃除などでも活躍します。サイズは小さめがおすすめです。
続いて、今回のレンズ後玉分解に必要なもの。
・カニ目レンチ
色々な形状のものがありますが必須です。このレンチでレンズ抑えを緩めたり締めたりします。中途半端なものを使用し、レンズに傷をつけるくらいなら購入しておくことをオススメします。
・レンズサッカー
レンズを外したり入れたりする吸盤です。これが無いと、レンズを汚したり、欠けさせてしまう恐れがあります。これも必須レベルです。
吸盤の汚れもチェックしてから使用します。
・ピンセット
レンズ抑えの輪っかを取り付ける時など役に立ちます。
さて必要なものをリストアップしたところで、作業に入っていきます。
Helios 44-2 58mm/F2の後玉クリーニング作業
1・レンズ外装のクリーニング
ブロワーで全体的にホコリを飛ばして、エタノールを染み込ませたシルボン紙でキレイに拭きあげます。レンズ面は特に注意し、一度使用したシルボン紙は交換して丁寧にクリーニングしていきます。
2・後玉の分解
全体的にキレイになったら後玉を外します。
外す前に部品を置く場所としてシルボン紙をセットし、レンズの下には保護クロスを敷いています。
適切な幅にセットしたカニ目レンチで内側のレンズ抑えリングを外していきます。幅の調整は十分気をつけてセットしてください。回す時はレンチを左右均等の力で押し付け、レンズの方を回すようにするとうまく回ります。なおレンチ使用は最低限にして指で回せるようなら、回して下さい。
リングが外れました。
レンズはレンズサッカーで吸付けて外します。
簡単に外れました。ここで観察すると毛はまだ奥の方にある事がわかりました。
その為、更にレンズが複数構成されているレンズユニットを外します。
カニ目レンチを使用し簡単に外れました。
そして、毛もここで除去出来ました。オールドレンズの中のオールドヘアーですね。
3・分解したレンズのクリーニング
外したレンズは、無水エタノールとシルボン紙でクリーニングします。クリーニングはレンズ中心から力を入れず円を描きながら外に向かい拭いて行きます。なお、レンズ横の黒い塗装を剥がしてしまう恐れがあるので、レンズ横は触らない方が良いですね。
4・レンズの組み付け
外した手順と逆にレンズを組み付けていきます。しっかりクリーニングされていてホコリの付着がない事をLEDライトで確認し、ブロワーで丁寧にホコリを飛ばしてレンズサッカーで慎重に組み付けます。
なお、抑えリングのはめ込みにはピンセットがあると良いでしょう。
最後カニ目レンチでしっかりと固定します。
5・最終チェック
無事に毛が除去できました。取り除いた毛は売れそうに無いので捨てました。美しい光学系と艶のある外観です。これで気持ち良く撮影できるでしょう。
まとめ
オールドレンズの多くはもう生産されておらず、今あるものをメンテナンスして使用していく必要があります。こういうメンテナンスのスキルや道具を揃えておく事で、今回のように毛が入った等の不具合が生じた場合でも対応が可能となります。
しかし、やり方はわかっても実際にやると、力の加減やレンズの拭き方など正直難しいです。ちょっとした事でレンズを傷めてしまう恐れがあるという事を忘れてはいけません。
ここに記載した内容はあくまで個人的に作業内容をまとめたもので、このような作業を行い発生したトラブル等に対する責任は持てませんのでご了承ください。それでも、お持ちのオールドレンズが末永く大切に使用されていく事、お祈りしております。
ぐるぐるボケの撮り方と出し方。オールドレンズ『Helios 44-2 58mm/F2』など
ぐるぐるボケの出し方
Helios 44-2 58mm/F2などに代表されるオールドレンズの作例で目を引く、ぐるぐる回るようなボケ。
備忘録を兼ねてぐるぐるボケの撮り方・出し方をここにまとめます。
ボクも最初なかなか出せなかったぐるぐるボケ。
オールドレンズ初心者の方の参考になるといいなと思います。
なぜぐるぐる回るボケがでるのか?
ぐるぐるボケはレンズで光が屈折することで「非点収差」を起こし、本来点である光源が、縦横にずれることで発生します。本来ならこの収差は嫌われるもので、解像度の良いレンズであれば発生を抑えるようになっております。しかし解像度の低い手頃なレンズは、言ってしまえば性能が劣るため周辺の画像が乱れます。
その結果ぐるぐるボケが発生するという仕組みです。
ぐるぐるボケの出る条件
ポイントは3つ
1・絞りは開放
2・被写体を近く
3・背景に小さな光をたくさん
一つずつ説明します
1・絞りは開放
レンズの絞りは開放、もしくは開放付近にしましょう
背景にピントが合っていて、ボケないとぐるぐるボケが発生しません。
これはぐるぐるボケに限らず、背景をぼかしたい場合は絞りを開けるとボケやすくなります。
2・被写体を近くに
これも背景がボケる条件ですが、近くに被写体があり背景まで距離があると被写界深度の関係で背景が大きくボケます。
被写体を最短撮影距離付近において、ピントを合わせて撮影してみてください。背景がボケるのがわかると思います。こうして意図的にボケを作り出すのですね。
3・背景に小さな光をたくさん
冒頭で話したようにぐるぐるボケは点である光源の歪みになります。その歪みの材料となる光源が必要です。
光源とは、具体例として木の葉から漏れる木漏れ日が背景にあったりすると発生しやすいです。また、水面からの反射光などが該当するでしょうか。
光と言うと電球のような光をイメージしがちですが、明暗差のある点状に近いものが沢山あると発生します。
盛大にぐるぐるボケが出たケースを例にします。
ここで言う点光源は葉っぱや、実から反射した光ですね。
左側の赤い実を見ると、光がラグビーボール状に歪んでいます。これが「非点収差」になります。メインの被写体としては中心部のピントが合っている実としました。こうして被写体と背景に距離があると背景がボケます。そしてたくさんある背景の点光源が歪み、ぐるぐるボケが発生しています。
もう1例は光源が菜の花や葉っぱです。こちらも光の粒の歪みが見てわかりますね。
反対にぐるぐるボケが出ないケース。
背景にぐるぐるボケの材料が無いため発生しません。しかし背景はボケています。Helios 44-2で撮影しましたがピント部の描写性能には驚かされます。
少しぐるぐるしているかな?といったところです。メイン被写体からカメラが離れていて背景のボケが足りませんね。
ぐるぐるボケが出やすい場所
一つぐるぐるボケを何としても出したい!という方におススメしたいのが、ズバリキレイな花が咲いている「花壇」になります。
ぐるぐるボケが出る条件の中で、背景の点光源がわかりずらいかと思いますが、
花壇には点光源がたくさん存在しています。
・地面のデコボコ
・小さな花の集合
・葉っぱからの反射光
・隙間からの木漏れ日
などがあげられます。つまり、素材がたくさんあるので適当に撮ってもぐるぐるボケが出やすいのです。この状態で、背景も花壇にして近くの花になるべく寄って、開放でピントを合わせてください。きっと背景がぐるぐるしているはずです。
後ろの菜の花や、葉に反射した光がぐるぐるボケを作り出しています。
ポートレート撮影でのぐるぐるボケ
人物を撮影するポートレート撮影でも、特徴あるぐるぐるボケがあると人物がぐっと引き立って魅力的な写真が撮影できます。その場合もやはり後ろの背景に気をつけましょう。
・花壇
・森の中
・木の葉っぱ
など自然な環境があった方が良いかと思います。是非お試しください。
このように被写体が浮き出るような特徴的な作品になります。
ぐるぐるボケを出すのに適したカメラは?
ぐるぐるボケの出る条件を考えてきましたが、あとは使用するカメラについて考えたいと思います。実際の所、レンズが装着できて背景がボケれば何でもいいとは思います。しかし、カメラのセンサーサイズによって背景のボケやすさが違うのでそこは考慮の余地があります。
一番のおすすめ
・フルサイズミラーレスカメラ
センサーが大きく背景を大きくぼかした写真が撮れます。(例:CANON EOS R・SONY α7Ⅲ・NIKON Z7など)
次点
・APS-Cセンサーサイズカメラ
CANONのEOS kissKISSシリーズなどが採用しているセンサーサイズですが、フルサイズには劣るもののしっかりとぼかした写真も撮れますので、問題無くぐるぐるボケを楽しめます。
ただ、注意点としてHelios 44-2の焦点距離は58mm。これはフルサイズを基準にしています。APS-Cだと焦点距離が1.5倍になりますので、実質87mm相当の中望遠レンズになります。
これよりセンサーサイズが小さくなると焦点距離の問題や、背景のボケやすさという意味で使用感が違ってきてしまうのでは。と思います。
お持ちのカメラ等でわからないことなどあればご相談ください。
まとめ
今回はオールドレンズでのぐるぐるボケの出し方についてまとめて見ました。
以外とまとめるとなると少ないものです。しかし、大事なのは自分で試行錯誤して「これでどうだ?」と撮った写真が思うようにならなかったり、意外にもうまく撮れていたり。そんな、成功や失敗の体験を積み重ねることだと思います。
ボクも最初はぐるぐるボケ出せませんでした。そもそも背景をぼかすってのが理解できなかったんですよね。それでも、自分なりにパシャパシャ撮っているうちに、これは!という一枚が撮れ、仕組みを理解し今ではまだなんとなくですが、狙って出せるようになりました。何事も経験が大事だと言うことですね。
これからも日々写真の勉強を続けて行きたいと思います。
ぐるぐるボケを出すのに適したお求め安いレンズです。
新同美 ヘリオス / HELIOS-44-2 M42 2/58 ロシアレンズ
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ボケモンスターと呼ばれる、ボケキング。高額ですがいつかは手に取ってほしい一品ですね。
新品 Helios 40-2 M42 85mm F1.5 NEW ロシア製
- 出版社/メーカー: KMZ
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ボケについて纏められた良書です。
BOKEH PHOTO FAN (ボケ・フォト・ファン) (玄光社MOOK)
- 作者: 堤一夫
- 出版社/メーカー: 玄光社
- 発売日: 2017/06/29
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Helios-103 53mm/F1.8(改) はニュータイプ専用かもしれない
オールドレンズの深みに入ってくると、よりキワモノに惹かれるようになります。
そして今回、よりマニアの世界に踏み込むことになりました。
それは「改造レンズ」
改造レンズと言っても、マウントを入れ替えただけなので映りそのものは変わらないはずです。というのは、古いオールドレンズなのでどういう経緯を辿ってきたのかはわかりません。
ただ、ボクは普段マウントアダプターを使ってオールドレンズをデジタル一眼レフに付けて撮影していますので、これも改造と言えばそうかも知れないと思います。レンズが作られた90年代には、こんな使い方は考えられてなかったでしょうから。
という前置きで、今回紹介するのはお馴染みロシアレンズのHeliosから、Helios−103というレンズで、これはレンジファインダー式のKiev-4am、Kiev-4mというカメラにに付けられていたレンズになります。
Helios-103 53mm/F1.8スペック
Helios-103(53mm F1.8)
名称:Helios-103
焦点距離:53mm
マウント:キエフ・コンタックスマウント
F値:F1.8
絞り:F1.8,2.8,4,5.6,8,11,16,22
絞り羽根数:9枚
最短撮影距離:1.0m
フィルター径:40.5mm
サイズ:長さ45mm×最大径47mm
入手したのはこのキエフ・コンタックスマウントをSONY Eマウントに改造変換したアダプター付きのもの。大きな特徴はヘリコイドリングを近接撮影側に回すと、最短距離を過ぎても止まらず、前に繰出せるのでより寄った撮影ができるという所です。注意点はストッパーが無いので更に繰出すとマウントから外れてしまうという何ともぶっ壊れ性能を持つニュータイプ向け。
心配なく。外れてもねじ込めば元に戻ります。
Helios-103 53mm/F1.8 SONY α7Ⅱ作例
では、SONY α7Ⅱに付けて撮影をしてきました。小さなレンズなので軽く機動性は良いです。また標準レンズで53mmという使いやすい画角なので普段使いに良さそう。
F1.8で明るさは標準かと思いますが、ロシアレンズの中では明るい方かな。
そして何よりリミッターが無く繰り出すヘリコイドのため15cm程度まで寄れるのが強い。
寄れるという事はボケが強烈になりますね。
さて作例を見ていきましょう。
冬休みの子供を見ているとまとまった時間も少なく庭先などで、身近なスナップ写真の撮影してきました。被写体は身近にあるものだ。
出た!ぐるぐるボケ。やはり君も素質があったか。さすがHeliosの名を継ぐ者。
色乗りも良くみずみずしい玉ボケも見れますね。
ゴーストも出てました。
寄れるので、こんな画も。約15〜20cmほどで撮影しました。後ろの光源が玉ボケになってます。それにしても何その上目遣いは?
おいおい、なにドヤ顔しとんねん。
少し離れて。キレイな玉ボケだなあ。
ちょっと明るさを変えて。ふわっとした柔らかな描写も。
テーブルフォトにも。
早く宿題終わらせてくれー!正月休みは子供に振り回されてます。
まとめ
ボクはHeliosの弱点は?と聞かれたら、「寄れない事」と答えると思います。このレンズも最短撮影距離1mって結構遠く感じますよね。でもこの改造レンズならその弱点を補填できます。そしてコンパクトなので軽く、持ち歩きに便利かと思いました。
ボケは強烈で古いロシアレンズらしく、クセも強いのですがそれが良い味わいとなって個性的な作品が撮れるレンズです。外出時、無難な標準ズームレンズとセットで持ち出す事で、作風を切り替えたい時など良さそうですね。
手に入れるチャンスはそれほど多くはないレアなレンズだと思いますが、見かけた時は是非試写していただきたいレンズでした。
今あるレンズで接写したい場合はこんな商品もあります。
ご参考に。
(バシュポ) Pixco ヘリコイド付きマウントアダプター M42レンズ-ソニーNEXカメラボディ対応 m42-NEX
- 出版社/メーカー: Pixco
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ヘリオス Helios 40-2 85mm/F1.5 M42 強烈なグルグルボケの作例
オールドレンズ好きの方なら、聞いたこともある人も多いと思う、ヘリオス Helios 44-2 58mm/F2。
ボクも好きなオールドレンズでこのブログに頻繁に出てくるオールドレンズの一つですが、実はそのHelios 44-2に親玉がいることがわかりました。それが今回紹介するHelios 40-2 85mm/F1.5。なんでも、強烈なボケを持つボケモンスターと呼ばれているらしい。ふむ、略すとボケモンじゃねーか。
85mmでF1.5・・・中望遠で明るくズバリポートレート向きな性能です。Heliosの特徴と言えば、グルグルボケ。これはレンズの非点収差と呼ばれる、言ってしまえばレンズの欠点とも言える現象なのですが、その現象をうまく使うと現代の高性能なレンズではできない表現の写真が撮れます。
ボクがオールドレンズに惹かれるのはその不完全さなのです。そう、なんでも完璧を求めるのは辛いもんです。完璧を目指すけど、どうしても完璧にはなれないから不完全を受け入れるしかないんです。
と、少し話はずれましたが、明るく大口径なので、Helios 44-2に比べてボケが大きくなる。ということは、グルグルボケはどうなるんだと思い、早速入手してテスト撮影をしてきました。
ボケモン、ゲットだぜ!
Helios 40-2 85mm/F1.5のスペック
名称:Helios 40-2
焦点距離 :85mm
F値:F1.5
絞り:F1.5,2,2.8,4.5.6,8,11,16,22 プリセット方式
絞り羽根数:10枚
マウント:M42マウント
最短撮影距離:0.8m
フィルター:64mm(ねじ込み式)
今回入手したのは、M42マウントですが、CANONや、NIKONマウントのものも存在します。しかし、マニュアルフォーカスレンズになりますのでオートフォーカスは使用できません。
色々、使い回しが効くM42マウントが良いかと思います。
あ、あと85mmという焦点距離は、フルサイズのカメラ基準のためAPS-Cなどセンサーサイズが小さいカメラでは、望遠レンズとなってしまうので注意ですね。
CanonのEOS KissシリーズなどのAPS-Cだと約128mm相当。扱いづらいかもしれません。
ボクはフルサイズのSONY α7Ⅱが母艦のため、本来の画角で使用できました。
実写レビュー
最初の感想。やべー、すげー重い・・・
というほどずっしりと重みがあります。重量約800g。
α7Ⅱの重量は約556g。カメラより重いでごわす。
持ち歩きたくなくなるレベルです。さすがボケモン。
ということで遠出はせず、近くの花畑を撮影してきました。
全てJPEG撮って出し。露出等もいじっていません。
絞りは開放F1.5。
いやー、さすがボケモン。後ろのボケがハンパないです。あと被写界深度も浅くピント合わせに苦労しました。
お!ピントきた!と思っても風が吹いて、ブレブレということが度々ありました。
ポピーの花。後ろがボケボケで何が写ってんだかわからないレベルです。(ちなみに菜の花)被写体がぐっと浮き上がり印象的な写真が撮れます。そして、色乗りもよく鮮やかです。
このアングルは好きな構図。太陽に向かいぐんぐん伸びていく姿に正月からやる気をもらいました。
前ボケも激しく群集していても、ピント面が浮き上がります。やはり日の丸構図は鉄板ですね。
ここは少し絞っても良かったかなとは思います。しかし、鮮やかですね。
この花はスミレかな?涼しげです。今は1月。寒いけど。
春の訪れをつげる花。菜の花。これからどんどん咲いてきます。
匂います。
なんだかわからん花。
水仙。香ります。
最後レビューが適当だったかもしれませんが、Helios 40-2のボケが紹介できたかと思います。撮影してる時はよくわかりませんでしたが、パソコンで写真を取り込んで見ると、ボケ具合に驚きました。
まとめ
今回、Helios 44-2の親玉とされるHelios 40-2を使用してみて、被写体を春の花にしましたが85mmという距離が心地よく使用する事ができました。評判通りのボケも楽しめましたし、え?これ自分で撮ったの?という良い意味で驚きのある作品となりました。
かなりレンズの力に頼っていますが、やはり背景がなんだかわからないくらいグルグルとボケるので意図的に被写体を浮き上がらせる事ができ、写真を撮っているというより、自分の作品を作っているという意識になります。これは、ぜひポートレートを撮りたくなるレンズです。
少しお値段は高いですが、初心者の方は一本あると写真のステップアップになるレンズだと思います。
このレンズは今も新品が作られているようですので、オールドレンズの状態など気にされる場合は新品を購入しても良いですね。
ただ、重いです。
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フレクトゴン Flektogon 20mm/F4 EXAエクサクタは見た目最強説
先日良い巡り合せがあり、ずっと気になっていたFlektogon 20mm/F4を手に入れられました。
今回はそんなフレクトゴンについて語ってみようかと思います。
Flektogon 20mm/F4のスペック
レンズ構成:6群10枚
視野角:93° (35mm full frame)
絞り値:4-22
マウント:M42, EXA/Exakta
絞り羽枚数:6枚
Weight:320 g
フィルター径:77mm
最短撮影距離:0.16m
EXAマウントについて
状態も良く綺麗なレンズだけどマウントはEXA(エクサクタ)という事もあって安かったです。こちらのFlektogon 20mm/F4は22,000円位で入手できました。
良く出回っているM42マウントじゃなくても、平気です。
EXAのマウントアダプター持ってますから。
エクサクタとM42で比べてみると
エクサクタの方がかなり安く取引されているようです。
理由は最近の一眼レフに着けるのにエクサクタは選択肢が限られるというのがあるのかも。
この前試しにEOS-EXAマウントを買ってみたらマウントに
このレンズはつきませんでした。残念なことにレンズのでっぱりが当たってしまってアダプターにはまりません。
なのでサブカメラのCANONのEOS Kiss X4では使えませんでした。
しかしボクの主力カメラSONY α7Ⅱならアダプターとの相性も良くしっかり付けられました。
ああ、付いた良かった。と思ってふと見ると
ん?
黒ベースに重厚感のあるα7Ⅱのボディから放射状に伸びるゼブラのレンズ。
マウントアダプターも一部のゼブラ柄で完璧にフィット。
エクサクタのシャッタースイッチも良いアクセントになっている。
こ、これは・・・。
やばい、かっこよすぎる。
まさに際立つ個性。
こんなの持っている人見たことない。と一人で感動してしまいました。
下の写真の標準ズームと比べてみると一目瞭然、圧倒的にかっこいいです。
これ持っていたらかなり目立ちますね。目立つなりに、自分もカメラに負けずに服装とか立ち振る舞いを意識したいものです。人ごみ苦手なんだけど。
というわけで見た目でかなり満足だったのですが、当然写りも気になるので数少ない仕事の休みを利用してテスト撮影してきました。
Flektogon 20mm/F4 EXA作例
買い物帰り、軽く20分程度近くの山に入ってみました。
田舎なので、国道や県道を外れるとこんな山道に入ることが出来ます。撮影のためじゃなかったら、こんなとこ絶対こないな。と思いながらもファインダーを覗くと広角レンズだから当然なのですが視野の広さに驚きます。
最短撮影16cm。フレクトゴンらしく被写体にかなり寄れました。
次には日曜日の早朝に行った思い出の海岸です。
無限遠で全体的にピントを合わせた作品にしたかったのですが
あとで見ると、どうもピントが合っていませんでしたね。手持ちだったからブレてしまったのかもしれません。全然ウデが足りないと思いました。*調べたら他のブログにも同じような事が書いてありました。そんなものなのかもしれません。
この公園写真はお気に入りです。自分なりにうまく撮れたと思いますが、やはりボクの作品は悲しみに満ちています。
人間の真ん中は悲しみでできている。ボクの持論です。どうでもいいけど。
最後、やっぱり神社に行きたくなり近くの神社に行きました。
この、神社という場所に漂う空気が止まっているような感じが好きです。日常生活は目まぐるしくって付いて行くのがやっとすぎて、こういう所で一人佇むと思考がクリアになってきます。
目先の足元を見るのではなく、少し離れて自分の人生を見れる。もっと言ってしまえば自分の人生さえも飛び越えて、宇宙から全体を見渡す事が出来るような気持ちになります。
神社とカメラとオールドレンズ。そんな抽象思考のトリガーかもしれない。
まとめ
今回は日曜日の朝、Flektogon 20/F4を持ち出してふらりと出かけてきました。懐かしい景色をこうして大きくなった自分と、カメラを手に歩く時間がとても貴重なものに思えました。
少しクセを感じるレンズでしたがこの見た目のカッコよさは持っていて嬉しくなります。また今度、手に取り懐かしい景色を切り取ってきたいと思います。
SONY SEL2870 FE28-70mm F3.5-5.6がα7Ⅱに付きました。
α7ⅡにはSONY SEL2870 FE 28-70mm F3.5-5.6 OSSがあった方が良いという話。
オールドレンズの母艦として、昨年買ったSONYのα7Ⅱ。
マウントアダプターを使ってオールドレンズ専用として考えていたのでボディのみを購入して使っていました。
使っていて思ったのが、やっぱり優秀なカメラなのでオールドレンズ専用にしておくのはもったいない気がしてきたのです。
成長期の子供の写真とか撮りたくなるんですよね。
高額なレンズでなくていい。画角がほどよくて、ズームの効いてオートフォーカスができるレンズが欲しい。
そうなると、標準のズームレンズがとてもとても欲しくなってきました。
そしてこの9月にチャンスが巡りようやくSONY α7Ⅱに装着する標準のズームレンズ(SONY SEL2870 FE 28-70mm F3.5-5.6 OSS)を買いました。
中古だけど。しかもヤフオクだけど。価値観は色々ありますが、私はヤフオクとかメルカリとか大好きです。
ここだけの話、値段は2万円しませんでした。中古ではありますがお得です。ヤフオク最高。
改めてスペックを見てみます。
SONY SEL2870 FE 28-70mm F3.5-5.6 OSS
レンズ構成:8群9枚
最短撮影距離:0.3m(ワイド端)/0.45m(テレ端)
最大撮影倍率:0.19倍
焦点距離イメージ(mm):42-105mm(*)
フィルター径:φ55mm
大きさ:最大径φ72.5mm、全長83mm
質量:約295g
標準的な性能ですが、必要十分です。広角からズームまで良く使う距離をカバーしてくれます。
実際、子供の撮影などこれを付けて行けばほぼ問題はありませんでした。
これと、オールドレンズの単焦点を1本持っていけば
ほぼお出かけ用セットとしては十分かな。
こうして私のα7Ⅱはオールドレンズ専用の母艦としての他、標準のズームレンズがついたことでますます活躍の場が広がってくれました。これから長い付き合いになると思います。
SONY SEL2870 FE28-70mm F3.5-5.6の作例
先日早速、公園の散歩に持ち出して撮影してきました。
おお!やっぱりオートフォーカスは便利です。
そしてオールドレンズの描写に慣れているとピント部のシャープさに驚きました。
色合いも淡く、写真の雰囲気が明るいイメージになりますね。
*私がオールドレンズで撮影した写真は基本物悲しくなります。
あとは保育園で行われた運動会。
この写真は作例として掲載しましたが、メインの子供の成長をしっかり写真におさめる事ができました。
写真の取り込みにWi-Fi通信がめちゃ便利
撮影した写真は、カメラとiPhoneをWi-Fi接続しその場で転送する事ができます。
そして、Google Photoにアップロードしておく事でバックアップもでき
大切な思い出をあとで簡単に見返すこともできますね。
まとめ
今回、ズームレンズを改めて使って見て、やっぱり使いやすい。たくさんの技術が集結して、このカメラやレンズが作られているんだな。と思いました。使う側って、ある意味当然のようにレンズを使い、批評するけどオールドレンズという良い意味で不便さを感じた後では、最新の技術のすばらしさに気づく事ができます。
この技術の恩恵を受け、自分なりの作品をこれからも撮り続けたいと思います。では。
ソニー SONY ズームレンズ FE 28-70mm F3.5-5.6 OSS Eマウント35mmフルサイズ対応 SEL2870
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One man 孤独。無気力。オールドレンズ。
オールドレンズと言えば、レトロな映りという
イメージがありますが、忘れていけないのが所有している意味。
最近印象的な事がありました。
あるカメラマンの方がオールドレンズを
使う理由を話していて
写真が好きな父親が昔使っていて、
それを私が受け継ぎました。
思い出のレンズです。
ずっと使い続けます。という事を言っていました。
それは、確かに性能的には今のレンズには敵わないけど使い続ける大きな理由だと私は思います。
オールドレンズで写真を撮る目的って
結局、自己満足だと思うのです。
例えば、報道のカメラマンがオールドレンズで撮影なんかしていないようにオートフォーカスやズーム性能などを考えてしまうと時代の最前線の現場には適していません。
クセのあるレンズで作品を撮った所で私のような素人の作品は見向きもされないでしょう。
その中でこのレンズを使う意味というのを
常に自問自答しながら、自己表現のツールとして使うというのが、私にとってはオールドレンズなんじゃないのかと思うのです。
そこで私もなぜオールドレンズに惹かれるのかって
自分なりに考えてみました。すると私は無機質なレンズにわずかばかり癒しを求めていることに気づきました。
40歳を目前にして何か最近、自分がここに在らずという感じでふわふわしている感じがあります。
将来を見ると不安がいっぱいでかといって今を大きく変える力もない、昔のように、一人の時間もあまり取れず、何かをしたいけど何をしたらいいのかわからない。
仕事では、雇われの身でして社会人になってもう14年になります。
転職を2回経験し、正しい道だと思い一生懸命がんばってきたつもりであっても給料は増えるどころか、減ってしまい将来に対し、これでいいのかと自問自答を繰り返し続けています。
そして、形の無い責任を背負い次から次にやる事に追われ、やったことも認められずに自分って一体なんなのだろう。
そんな無力感を感じています。
そんな毎日、月に一度か二度の休みの日。
オールドレンズを持ち出し写真を撮ることが数少ないリラックスの時間になっています。
私はたばこは10年ほど昔に禁煙し
酒も、飲むと普段押し殺している感情が吹き出し周りの人に迷惑をかけるので辞めてしまいました。
妻や家族には呆れられていますが、
今はオールドレンズと触れ合う時間がないと自分が自分として保てそうにありません。
一つの対象に向き合い。ピントを合わせてシャッターを切る。そんな行為が、自分自身今を生きていると実感させてくれます。
このレンズも孤独と闘いながら半世紀を生きてきたんだななんて考えて自分自身と照らし合わせながら一人被写体と向き合う時間が好きです。
オールドレンズって金属製で重厚感があって、入手した時は傷だらけでホコリにまみれ、汚く見えても実は丁寧に掃除してやると傷ついていたとしてもそれが味わいとなって出てくるのです。
これは、うまく言えないけれどやっぱり長く生きてきたものが放つ貫禄がそうさせているのだろうと思います。
もうすぐ40歳になる私ですがこだわりが強いのは昔からなのでこのオールドレンズという愉しみをもっと深く掘り下げて行きたいと思っています。
私には子供が3人います。
子宝に恵まれて大変ありがたいです。
子供が何をやろうかなんて、今の時代わからないけれどふとした時に父が使っていたレンズだと興味を持ってくれたらいいななんて下心を持ちながら次の休みはどこに行って、何を撮ろうと考えて目の前の仕事を淡々とこなして行きたいと思っています。
今回はそんなコラムを書いてみました。
壊れたHelios-44M-5の分解修理 クリーニング
先日、Helios-44M-5を
いつものようにクリーニングをして
動作チェックをしていた時の事。
ヘリコイドの動きを見ていたら
普段と違うズルッという感覚が。
あれ?なんだろうと思いさらにヘリコイドを
グルグル回しているとだんだん出っ張ってくる。
あれ?なんだこりゃ?と思っていたら急に軽くなり
スポッっとレンズユニットがすっぽ抜けてしまいました。
まじか!こんなこと有るのか!
中に位置決めのキーが入っているので
それが抜けない限り、抜けることには
ならないと思うのですが
何にせよこのまま壊れたままにする訳にはいかないと
修理に挑んでみました。
破損したHelios-44M-5の修理
抜けてしまったレンズユニット
とりあえずマウント部にキャップをしました。
さて、何から手を付けようかという所。
初めに指標のある輪っかを外してみます。
4箇所のネジを外すと簡単に取れました。
続いてこのリングを外します。が
このねじ込み位置がずれると無限遠が出ないなどの
症状が発生しますので、
念のため外れる瞬間の位置を出しておきます。
残念ながらこのままですと、位置決めのキーが干渉し
ネジ込めませんのでマウント部もばらす必要がありますね。
マウント部のネジを外します。
外す時には厳重に注意して外していきます。
というのも小さな部品が出てくる場合がありますので。
やはり小さなピンが出てきました。
これは、絞り羽を動かす時に押し込むピンです。
これが無いと絞り羽根が動かなく無くなります。
あと注意したいのが、絞り羽根を動かす時、カチカチと切り替わる
クリック感を出す小さなボール。
今回はこぼれ落ちてきませんでしたが
無くしやすいので注意ですね。
絞り羽根動作ユニットとヘリコイドは
3本のネジで止まっていましたのでネジを外します。
簡単に取れました。
位置がわからなくなってしまうので
ねじ込み位置がわかるよう、当たり(傷)を軽くつけておきます。
ここまできたら、とにかくクリーニングです。
ベンジンを染み込ませたクリーニングペーパーで
丁寧に拭いて古いグリスを除去します。
クリーニング後はグリスを塗布します。
使用したのはこれ。光学用ヘリコイドグリス#10。
ただ、これはかなり柔らかいグリスなのです。
もっと固い方がいいかもしれません。
ヘリコイドをねじ込んで距離輪を取り付けます。
ここで、今回ヘリコイドが抜けてしまった原因の予想がつきました。
この4箇所の固定ネジが緩んだ事が原因と
推測されます。これが緩むとストッパーが効かなくなり
リミットを越えてヘリコイドが回ってしまうようです。
原因がわかった所でしっかりと締め付け、光学ユニットを入れていきます。
ねじ込む山を間違えると無限遠が出なくなります。
何度か挑戦してうまく納まりました。
位置決めのキーを差し込みます。
ここまで来ればあとは簡単ですね。
元に戻して完成です。
レンズは最後綺麗にクリーニングを行いました。
まとめ
今回故障したHelios-44M-5を分解修理しましたが
なかなか、そう簡単にとはいかないと思います。
というのもやはり精密機械ですし、細かい部品が多く
紛失してしまうと戻せなくなる可能性が高いですし
無理な力をかけ破損してしまう恐れもあります。
とはいえ、今は製造されていないオールドレンズ。
修理してあげる事で今後も使い続けられるのであれば
修理して大切に使ってあげたいものですね。
Helios 44-2 58mm/F2の使い方について
最近インスタグラムでも#helios44や#helios44-2などのハッシュタグで
密かな人気を見せるロシア製オールドレンズのHelios 44-2 58mm F2。
私自身愛用しているレンズですが、初めて手にしたときは、
あれ?これってどう使うの?と疑問に思いました。
オールドレンズは初めてではありませんでしたが、
ピント合わせは出来ても、絞りの使い方が良くわからない。
今F値はいくつなんだろう?などシンプルな造りだけど疑問いっぱい。
今回はそんな方向けにHelios44-2を手に入れた初心者の方に向け
もっと楽しむ使い方についてまとめてみます。
Helios 44-2の各部の説明
①マウント部
マウントはM42というねじ込み式のマウントになっています。
一眼レフなどのデジタルカメラで使用する場合は
マウントアダプターという部品を用意してください。
CANON用、NIKON用など色々あります。
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K&F Concept® マウントアダプター M42マウントレンズ- Canon EOSカメラ装着用レンズアダプターリング M42-EOS
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アダプターを装着した図
②ピントリング
下の写真の②の部分です。
この部分を回して被写体とのピントを合わせます。
オートフォーカスでは、被写体に合わせシャッターを半押しにすると
勝手に合わせてくれますが多くのオールドレンズには
この機能はありません。全て手動で操作になります。
撮影したいものが一番はっきり見える位置までこのリングを回します。
ピント合わせにはカメラの設定のフォーカスアシスト機能を使用したり、
ピント面の拡大機能を活用しましょう。
③絞りリング
下の写真の③の部分です。
レンズ内を覗きながらこのリングを回すと絞り羽が閉じたり、
開いたりするのがわかります。F2の最大開放で撮影したい場合は、
絞り羽を開け、絞って撮影したい場合は閉じてください。
④プリセットリング
下の写真の④の部分です。
これは、絞り値を固定するためのリングになっています。
回すのに少し力が必要ですが、カチカチッと
クリック感があり回ります。ここの機能がわかりずらいと思います。
私も最初、プリセットリングが回っていて
絞り羽根が閉まりきらず故障かと思いました。
実際の撮影の流れ
さて、実際に撮影する流れは以下のようになります。
例 F5.6で撮影したい場合
①プリセットリングを回し、レンズ先端の赤い点をF5.6に合わせます。
②F5.6が開放位置になります。
③開放状態で被写体とのピントを合わせます。
④絞りリングを閉じる方向に回します。この場合5.6から2へ。するとプリセット絞りによりF5.6で止まります。
⑤そのまま、シャッターを切ります。
⑥これで希望のF値でシャッターが切れました。
このような操作が必要になります。メリットとしては、
開放でピントを合わせるのでファインダーが明るく見やすいです。
最初に決めたF値まで、リングを回すだけで簡単にセットできます。
注意点としては、絞るとその分光が入らなくなり、
写真が暗くなってしまうので絞る場合は、露出を確認してください。
カメラの設定は絞り優先モードがオススメです。
シャッタースピードを絞ったあと自動で調整してくれます。
絞ると、ピントが合う部分はシャープな描写をしてくれます。
このレンズ特有のぐるぐるボケを出すには、
開放付近の方が良いですが、絞っても魅力的な写真が撮れるのがこのレンズです。
まとめ
今回は、Helios 44-2の使い方について、簡単ですがまとめてみました。
マニュアルなど無く色々調べながらなので、
使用方法が人とは違うこともあろうかと思いますが、
概ねこれで撮れています。
人とは違った写真を撮りたいときなど
是非このオールドレンズを活用してみてはいかがでしょうか。
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Helios 44-2 58mm/F2 初期型 ゼブラ入手
先日縁あって、かねてから触ってみたいと思っていた
貴重なHelios 44-2 58mm/F2の初期型
ゼブラ柄のレンズを入手することが出来ました。
44-2の黒いボディのレンズは結構目にする機会も多いのですが
このゼブラ柄は古いこともありそれほど多く出回っておらず
今回初めての入手になります。
状態としては
全体的に使用感はあるもののそれが良い味わいとなっており
悠久の歴史を思いながらぶらり撮影をしてきました。
Helios 44-2 58mm/F2 ゼブラ(初期型)SPEC
マウント:M42
レンズ構成:4群6枚
絞り羽根枚数:8枚
最短撮影距離:0.5m
フィルター径:49mm
Helios 44-2 58mm/F2 ゼブラ(初期型)作例
ぶらり撮影の場所は神社です。
早朝の人が少ない時間に、一人で撮影をしてきました。
いや、長男がいましたが車の中でiPhoneをいじっていました。
つねに私のiPhoneでマインクラフトをやるのを狙っています。
ピコピコやらせておけば静かですが
充電が無くなるまで飽きずにやり続けるので
その集中力にあきれてしまいます。
というわけで、暫く一人写真と向き合います。
この時間がたまらなく好き。
このHeliosの特徴といえばグルグルボケ。
このボケを狙い道端のコスモスを撮りました。
周辺がグルグルボケになることで真ん中の被写体がぐっと浮き上がります。
露出の調整はかけましたが、ピント部分はシャープです。
このレンズ58mmという焦点距離ですが
今回使用したSONY α7Ⅱなどのフルサイズの
カメラでしたら、使いやすい画角ですが
別に所持しているEOS Kiss X4などのAPS-Cサイズだと
実質の焦点距離は93mmにもなります。
こうなると望遠レンズ並ですね。
APS-Cサイズのカメラをメインで使用されている方は
軽い気持ちで持ち出すと単焦点ということもあり
融通が利かなくなってしまう場合がありますので
ここらへんは注意しておきたいところですね。
ポートレート撮影に活かせそうですが
被写界深度が深くなるので
グルグルボケの出やすさにも影響があります。
改めてEOS Kissにボディを変えた作例も
今後アップしたいと思っています。
さてグルグルボケばかり強調されますが
絞りを絞った写真はきっちりと写ってくれます。
色彩はJupiter-9に比べ淡い印象で、儚い表現の画が撮れ
改めて、オールドレンズ毎の個性を感じられました。
写真は、スマホも一眼レフも一緒だろうなんて考えていた
過去の自分が恥ずかしいです。
インスタグラムなどでもHeliosを使い
ふんわりした作例を掲載している方も多く
撮りたいイメージを先に決めそれに合わせて
レンズを決めるのって大事だなと実感しました。
今回最後の作例ですが
この神社の境内には、日露戦争の記念碑があります。
このレンズは戦後に作られたものではありますが
遠く離れたこの日本でこうして日露戦争の記念碑を
映すなんて、思ってもいなかったでしょうね。
まとめ
今回は、Helios-44-2のゼブラ初期型を持ち出し
日曜日の朝、ぶらり撮影を楽しんできました。
グルグルボケも出す事が出来たし
レンズの特性も改めて見直すことができたと思います。
撮影した感じ初期型と、通常型の違いは正直わかりませんが
いかにもオールドレンズですといった
ゼブラ柄の見た目は所有欲を満たしてくれます。
でも一人でカメラ片手に神社の境内を歩き回るのって
客観的にみると何してんのかな?と思われそうですね。
やっぱり人の少ない早朝がベストかな。
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