Helios-103 53mm/F1.8(改) はニュータイプ専用かもしれない
オールドレンズの深みに入ってくると、よりキワモノに惹かれるようになります。
そして今回、よりマニアの世界に踏み込むことになりました。
それは「改造レンズ」
改造レンズと言っても、マウントを入れ替えただけなので映りそのものは変わらないはずです。というのは、古いオールドレンズなのでどういう経緯を辿ってきたのかはわかりません。
ただ、ボクは普段マウントアダプターを使ってオールドレンズをデジタル一眼レフに付けて撮影していますので、これも改造と言えばそうかも知れないと思います。レンズが作られた90年代には、こんな使い方は考えられてなかったでしょうから。
という前置きで、今回紹介するのはお馴染みロシアレンズのHeliosから、Helios−103というレンズで、これはレンジファインダー式のKiev-4am、Kiev-4mというカメラにに付けられていたレンズになります。
Helios-103 53mm/F1.8スペック
Helios-103(53mm F1.8)
名称:Helios-103
焦点距離:53mm
マウント:キエフ・コンタックスマウント
F値:F1.8
絞り:F1.8,2.8,4,5.6,8,11,16,22
絞り羽根数:9枚
最短撮影距離:1.0m
フィルター径:40.5mm
サイズ:長さ45mm×最大径47mm
入手したのはこのキエフ・コンタックスマウントをSONY Eマウントに改造変換したアダプター付きのもの。大きな特徴はヘリコイドリングを近接撮影側に回すと、最短距離を過ぎても止まらず、前に繰出せるのでより寄った撮影ができるという所です。注意点はストッパーが無いので更に繰出すとマウントから外れてしまうという何ともぶっ壊れ性能を持つニュータイプ向け。
心配なく。外れてもねじ込めば元に戻ります。
Helios-103 53mm/F1.8 SONY α7Ⅱ作例
では、SONY α7Ⅱに付けて撮影をしてきました。小さなレンズなので軽く機動性は良いです。また標準レンズで53mmという使いやすい画角なので普段使いに良さそう。
F1.8で明るさは標準かと思いますが、ロシアレンズの中では明るい方かな。
そして何よりリミッターが無く繰り出すヘリコイドのため15cm程度まで寄れるのが強い。
寄れるという事はボケが強烈になりますね。
さて作例を見ていきましょう。
冬休みの子供を見ているとまとまった時間も少なく庭先などで、身近なスナップ写真の撮影してきました。被写体は身近にあるものだ。
出た!ぐるぐるボケ。やはり君も素質があったか。さすがHeliosの名を継ぐ者。
色乗りも良くみずみずしい玉ボケも見れますね。
ゴーストも出てました。
寄れるので、こんな画も。約15〜20cmほどで撮影しました。後ろの光源が玉ボケになってます。それにしても何その上目遣いは?
おいおい、なにドヤ顔しとんねん。
少し離れて。キレイな玉ボケだなあ。
ちょっと明るさを変えて。ふわっとした柔らかな描写も。
テーブルフォトにも。
早く宿題終わらせてくれー!正月休みは子供に振り回されてます。
まとめ
ボクはHeliosの弱点は?と聞かれたら、「寄れない事」と答えると思います。このレンズも最短撮影距離1mって結構遠く感じますよね。でもこの改造レンズならその弱点を補填できます。そしてコンパクトなので軽く、持ち歩きに便利かと思いました。
ボケは強烈で古いロシアレンズらしく、クセも強いのですがそれが良い味わいとなって個性的な作品が撮れるレンズです。外出時、無難な標準ズームレンズとセットで持ち出す事で、作風を切り替えたい時など良さそうですね。
手に入れるチャンスはそれほど多くはないレアなレンズだと思いますが、見かけた時は是非試写していただきたいレンズでした。
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