オールドレンズカフェ

マウントアダプターで楽しむオールドレンズの世界をメインに紹介しているブログです。

ヘリオス Helios 40-2 85mm/F1.5 M42 強烈なグルグルボケの作例

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オールドレンズ好きの方なら、聞いたこともある人も多いと思う、ヘリオス Helios 44-2 58mm/F2。


ボクも好きなオールドレンズでこのブログに頻繁に出てくるオールドレンズの一つですが、実はそのHelios 44-2に親玉がいることがわかりました。それが今回紹介するHelios 40-2 85mm/F1.5。なんでも、強烈なボケを持つボケモンスターと呼ばれているらしい。ふむ、略すとボケモンじゃねーか。


85mmでF1.5・・・中望遠で明るくズバリポートレート向きな性能です。Heliosの特徴と言えば、グルグルボケ。これはレンズの非点収差と呼ばれる、言ってしまえばレンズの欠点とも言える現象なのですが、その現象をうまく使うと現代の高性能なレンズではできない表現の写真が撮れます。


ボクがオールドレンズに惹かれるのはその不完全さなのです。そう、なんでも完璧を求めるのは辛いもんです。完璧を目指すけど、どうしても完璧にはなれないから不完全を受け入れるしかないんです。


と、少し話はずれましたが、明るく大口径なので、Helios 44-2に比べてボケが大きくなる。ということは、グルグルボケはどうなるんだと思い、早速入手してテスト撮影をしてきました。


ボケモン、ゲットだぜ!

Helios 40-2 85mm/F1.5のスペック

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名称:Helios 40-2
焦点距離 :85mm
F値:F1.5
絞り:F1.5,2,2.8,4.5.6,8,11,16,22 プリセット方式
絞り羽根数:10枚
マウント:M42マウント
最短撮影距離:0.8m
フィルター:64mm(ねじ込み式)

今回入手したのは、M42マウントですが、CANONや、NIKONマウントのものも存在します。しかし、マニュアルフォーカスレンズになりますのでオートフォーカスは使用できません。

色々、使い回しが効くM42マウントが良いかと思います。


あ、あと85mmという焦点距離は、フルサイズのカメラ基準のためAPS-Cなどセンサーサイズが小さいカメラでは、望遠レンズとなってしまうので注意ですね。
CanonのEOS KissシリーズなどのAPS-Cだと約128mm相当。扱いづらいかもしれません。


ボクはフルサイズのSONY α7Ⅱが母艦のため、本来の画角で使用できました。

実写レビュー


最初の感想。やべー、すげー重い・・・
というほどずっしりと重みがあります。重量約800g。


α7Ⅱの重量は約556g。カメラより重いでごわす。


持ち歩きたくなくなるレベルです。さすがボケモン。
ということで遠出はせず、近くの花畑を撮影してきました。


全てJPEG撮って出し。露出等もいじっていません。
絞りは開放F1.5。


いやー、さすがボケモン。後ろのボケがハンパないです。あと被写界深度も浅くピント合わせに苦労しました。
お!ピントきた!と思っても風が吹いて、ブレブレということが度々ありました。

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ポピーの花。後ろがボケボケで何が写ってんだかわからないレベルです。(ちなみに菜の花)被写体がぐっと浮き上がり印象的な写真が撮れます。そして、色乗りもよく鮮やかです。


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このアングルは好きな構図。太陽に向かいぐんぐん伸びていく姿に正月からやる気をもらいました。


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前ボケも激しく群集していても、ピント面が浮き上がります。やはり日の丸構図は鉄板ですね。


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ここは少し絞っても良かったかなとは思います。しかし、鮮やかですね。


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この花はスミレかな?涼しげです。今は1月。寒いけど。


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春の訪れをつげる花。菜の花。これからどんどん咲いてきます。
匂います。


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なんだかわからん花。


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水仙。香ります。


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最後レビューが適当だったかもしれませんが、Helios 40-2のボケが紹介できたかと思います。撮影してる時はよくわかりませんでしたが、パソコンで写真を取り込んで見ると、ボケ具合に驚きました。

まとめ


今回、Helios 44-2の親玉とされるHelios 40-2を使用してみて、被写体を春の花にしましたが85mmという距離が心地よく使用する事ができました。評判通りのボケも楽しめましたし、え?これ自分で撮ったの?という良い意味で驚きのある作品となりました。


かなりレンズの力に頼っていますが、やはり背景がなんだかわからないくらいグルグルとボケるので意図的に被写体を浮き上がらせる事ができ、写真を撮っているというより、自分の作品を作っているという意識になります。これは、ぜひポートレートを撮りたくなるレンズです。


少しお値段は高いですが、初心者の方は一本あると写真のステップアップになるレンズだと思います。
このレンズは今も新品が作られているようですので、オールドレンズの状態など気にされる場合は新品を購入しても良いですね。


ただ、重いです。

新品 Helios 40-2 M42 85mm F1.5 NEW ロシア製

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